11月15日、ちっとも知らなかった
君には森の記憶がないでしょう?
星の記憶なんてとうの昔でしょう?
今日もらった言葉もすっかりと忘れてしまって
でもたしかに受け取ったから感触を抱きしめて眠ろうと思う
髪や肌に触れてもらえた、それがうれしかった
誰かから見えたわたしという景色がひとかけの宇宙の記憶をつくる
意味のない言葉を愛撫するようなことはやめたいなと思ったら何も書けなくなった。
何かがある生活だから書くわけではない。
生活をなおざりにしてしまったせいで書けなくなった。
「当たり前に失われていく日々をひきとめたいと書くことは大それた望み」
わかってはいるのにコーヒーに入れるミルクよりマイルドな毎日がわたしはさみしくも愛おしい
毎日死んで、毎日生まれて、手に入れたらすり抜けてく希望や幸いみたいなものを大切にしていたつもりが、許したい人生が、ラララと口ずさんで泣いた目が、いつのまにか擦り切れたボロ布になって何かをにらみつけていた。
思ったことが嘘にならないうちに歌う、踊る。
上がった息に己の輪郭を見る
吐く息が白くなるのももう近い
「無理はしないほうがいい」なんて聞き飽きた
その優しさがわたしの無力さを縁取ってきたから
もつれた色彩に目が慣れないうちに踊りきってしまいたい。
そうやって今なら言える。こんなに力強くいえる。
わたしの手のひらにはもう新しい希望がのっかってるんだ
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