8月22日、like this
日常がみずみずしくなったと思う。
私たちが果物やらアイスやらを好んで食べていることはこのことに関係がない。でも、スイカやらぶどうやら梨を頬張る恋人をみて思ったのだ。わたしの日常が、私たちの日常になって、みずみずしいなと。潤んだ瞳があって、会話があって、あなたを抱きしめることができて。
あまいねえ
うん、甘い
ひとりだったら思うだけ。顔がほころぶこともないのに。甘くってにこにこ顔になる。一切れのスイカが、一つの梨が、一房のぶどうが、魔法のようなものに感じられた日。日常が日常を超えてゆく。
ちいさな頃、1番最初に教えてもらったのは、林檎の皮剥きだった。お父さんに、教えてもらった。お父さんのようにスラスラとできるようになるまでは少し時間がかかった。それでも手をべとべとにしながら、何個も何個も剥いた。林檎を剥いた時の、皮のツヤツヤとまだらな赤。それから、ほんのり黄色みがかった白いざらざらの肌。この手に魔法があると思っていたのかもしれないと今なら言える。魔法は案外すぐそばにある。
こんなふうに触れたあれこれを残しておきたいのだ。
しゃしんもことばも同じ分だけ。
わたしにも、あなたにも、同じ分だけ。
分け合った時間は半分こにしていたいのだ。
こんなに言えるようになったから。
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