12月29日、若者のすべて

  
たとえば私たちが「若者」ではなくなった時に
それでも若者のすべてという歌があったことが
私たちをいつも、いつまでも若者に帰してくれるだろう
 
あの家に帰らなきゃなあと思わせてくれる曲の始まりや
「胸に響く」という言葉の通りの高鳴る感じ
運命 最後の花火 世界の約束 途切れた夢の続き
散りばめられたそんな言葉たちをいつまでも手に握って
 
志村、ありがとうって呟いて
ぬるくなりかけた珈琲を流し込んで
煙草だってプカプカふわーっと吹いて
大人になりきれないまま大人になって
 
すりむいたまま僕はそっと歩き出すんだ。
 
 
 
 

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