6月のいつか

梅雨明けはまだなのに雨のすき間を縫うようにして狂い鳴くセミの生き急ぐその呼吸に耳をそばだてる。両腕に私なんかよりもたくさんの痕。つらかったのか、痛かったのか、でも生きていたねって撫でた。ひとつ、あなたの痛みをわからないけれど、あなたの痛みはここにあると言える。わたしも、あなたも、生きている。 


 なんとか朝をつないでくれた君がいて なんとか朝をつなげられた僕だから、こんなところで立ち止まっていてはいけないな。







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